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ソフロロジー分娩について

コラム 妊娠・出産

ソフロロジー分娩について

2017Webコラム

2017.11.15

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ソフロロジー分娩とは?


ソフロロジーとは本来精神科医によって創案された「プラス思考を進ませる学問」。これをフランス人の産婦人科医ジャンヌ・クレフ博士が初めて分娩法に取り入れたのがソフロロジー分娩です。前向きな分娩とは「心身ともにリラックス」したソフロリミナル状態が続くこと。ラマーズ法が呼吸などを元にした「テクニックが必要な分娩」と考えると、ソフロロジー法は哲学を元にした「母性による前向きな分娩」です。

ソフロロジー分娩には三要素あり「エクササイズ10%」「呼吸法10%」そして「イメージトレーニング80%」と言われています。そのイメージトレーニングの指導法はとても簡単で、同じ旋律が繰り返される環境音楽のような心地よいBGMを1日1回30分聞いて過ごします。繰り返し曲を聞くことで脳からβ波が出て心身ともにぼんやりとリラックスした状態になります。これを聞きながら、お腹の赤ちゃんとコミュニケーションをする時間をとります。赤ちゃんの存在をしっかりイメージしながら「母性」を育んでいくことがソフロロジー分娩に最も必要なトレーニングなのです。

 



ソフロロジーのメリット、デメリットは?


無痛ではなく減痛分娩と言われる分娩法なので出産の痛みはもちろんありますが、それでも麻酔によるリスクを避け、特別な機器のある施設でなくても分娩することができるのが一番のメリットです。母性を高め、リラックスしてお産に臨むので、パニックにならず母体の回復も早いと言われています。

デメリットは「指導や実践に手間がかかる」こと。大きい病院では大勢の妊婦を前にラマーズ法を指導するのが一番効率がよく手間がかからないという理由で続いていますが、小規模な病院ではひとりひとりと十分接する時間があるため、ソフロロジー教育が行き渡りやすく、一度ソフロロジーを経験した産婦は次の出産もソフロロジーを希望するほど母体に優しい分娩と言えます。毎日CDを聞いてイメージトレーニングをするということも「面倒くさい」と思う方にはデメリットなのかもしれません。

 



ソフロロジー分娩が向かない人は?


向いていないとされる条件はほとんどありません。しかし、トレーニングに最低1カ月、平均2~3カ月は必要とされるので、その時間が取れないほど忙しいという方には難しいかもしれませんね。しかしイメージトレーニングはすればするほど分娩時の前向き思考につながり、育児にも豊かな母性が続き、良い親子関係を築くことができます。初産婦さん、特に母性に自信のない女性こそ「自らの母性を高めてお産に集中できる」このソフロロジー法を取り入れてほしいと思っています。

 



分娩方法に悩んでいるママにメッセージを


当院の8割はパートナーも一緒の立会い分娩です。ソフロロジー式の場合は産婦がパニックにならない静かな分娩なので、パートナーの心の負担も減り、出産の感動もより大きく妻への愛情や感謝が高まると言われています。

母性を高めずに出産を迎えると、それが産後うつや虐待につながるケースも。今だから見直されている分娩法がソフロロジー法です。ラマーズ法、アクティブバースなど多彩な分娩法から、あなたが納得するスタイルを選び、楽しいお産を迎えてください。

 


 


 


 



お話を伺った方のご紹介





日高輝幸先生(エンゼルマタニティクリニック)


昭和大学医学部卒。日本産科婦人科学会専門医。母体保護法指定医。昭和大学医学部講師などを経て1991年「エンゼルマタニティクリニック」を開院。「自然分娩による安心のお産」をモットーとし、優秀なスタッフ体制や先端機器の導入と、快適なホスピタリティで新しい命を迎えるサポートを行う。


エンゼルマタニティクリニック


 




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