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【Q&A】着床障害の検査はどのタイミングでするか?-浅田先生

専門医Q&A 不妊治療

【Q&A】着床障害の検査はどのタイミングでするか?-浅田先生

4abを移植してもできなかったこと、陰性だった結果を踏まえ、着床障害の検査をすべきかを悩んでいます。浅田レディースクリニックの浅田先生にお答えいただきました。

2021.1.6

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相談者:みゃーさん(39歳)



着床障害の検査はどのタイミングでするか?
先日2回目の体外受精をしました。胚盤胞4abです。今まで、タイミング、クロミッド内服や人工授精3回ほどしました。年齢もあり、妊娠できる確率を考え、体外受精を今年4月から始めました。刺激法はアンタゴニスト法です。二度ともふりかけ授精をしました。前回の採卵では顕微授精を強く希望しましたが、病院の中で提出した精子の値が平均より少し低いぐらいで、顕微授精をせず、自然にふりかけでいきましょうと言われ、ふりかけにしました。刺激法により採卵はかなり12〜14個と個数がとれるが、空砲があったり、正常授精しなかったりと、、、卵の貯金ができずにいるところもネックです。

二度採卵をし、胚盤胞までいったのは毎回1つ程度です。卵の質の問題かと悩むこともあり、4月から漢方を飲んでいます。針灸も通っています。出来ることは努力してきたつもりです。体外受精で妊娠できる確率が高いわけではないので、期待しすぎてもダメだと自分にいいきかせています。

しかし、もう一度採卵を考えている私としては、今回4abを移植してもできなかったこと、陰性だった結果を踏まえ、着床障害の検査をすべきかを悩んでいます。
今のドクターに聞いたところ、まだ着床検査をするのは早い。うちの病院で出来ることは子宮フローラ検査しかない。その検査後に移植を今の病院でするか、もしくはERA検査などできるところへ転院するか考えています。
※今の大学病院では、あと1つグレード3の卵のみ凍結しています。
※4abの胚盤胞はグレード1の卵が4abになったものです。
気になる病院もありますので問い合わせなどをしてみて、動こうと思っていますが、別の先生のご意見を聞いてみたいところがあり、問い合わせしました。



浅田先生からの回答




アンタゴニスト法で体外受精をされていて、あまり卵が採れず、胚盤胞到達率も良くないため、着床障害の検査をされるか悩んでいる、ということですが、現在、みゃーさんが着床障害の検査を行う意味があるかというと、あまり意味は無いように思います。

なぜなら、39歳で1人の赤ちゃんが生まれるには、平均で20~30個の卵子が必要だと報告されているからです。重要なのは、20~30個の卵子を何回の体外受精で採ることができるか、きちんと成熟卵が採れているか、そして胚盤胞に到達した受精卵から移植する胚を選んで移植ができているかということです。
その上で、見た目の良い胚盤胞を移植しているにも関わらず、妊娠しないことがずっと続くようであれば、着床障害の検査を受けてもよいかと思います。

着床障害の検査(ERA検査)は、子宮内膜の着床時期を判定する検査ですが、胚移植時のホルモン補充のプロトコルや、周期により排卵の仕方の違い、黄体ホルモンの出始める時期が早いか、遅いかなどにより、着床の時期は変わるので、あまり意味がない検査だということが分かっています。

また、漢方の服用や鍼灸もされているようですが、それらには妊娠率を上げるエビデンスはありません。まずは、きちんとした成熟卵を採り、そこからよい胚盤胞を選ぶことができる施設を探すことだと思います。

データを拝見すると、少し肥満傾向にあるので、まずは体重を落とすことをおすすめします。ダイエットは世界で一番、安価な不妊治療だと言われています。肥満の方の妊娠、分娩は大変です。今から体重をコントロールして、BMIが正常範囲内になるように努めてください。ただし、過度なダイエットは危険ですので、注意してください。


 



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お話を伺った先生のご紹介

浅田 義正 先生


名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の勝川、名古屋駅前のほか、昨年5月には東京・品川駅前にもクリニックを開院。

≫ 浅田レディースクリニック

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