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【不妊】不妊治療と仕事 ~治療と両立できる? 働く女性の悩み~

まとめ 不妊治療

【不妊】不妊治療と仕事 ~治療と両立できる? 働く女性の悩み~

働きながらの不妊治療は時間的な制約や心身の負担が大きいといわれています。体験談などで、対策を知っておきませんか?

2018.10.9

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働く女性が妊娠を望んだ時、何の問題もない場合でも妊娠・出産・育児は大変だといわれています。さらに不妊治療をする必要が出てきたら、仕事との両立ができるのか、不安を感じる方もいるでしょう。今回は、働きながら不妊治療に取り組んだ先輩女性のエピソードをまとめてご紹介します。


なぜ不妊? 働く女性の健康事情


“女性の社会進出があって、キャリアを形成する時期と出産適齢期が重なってしまいます。日本では、残念ながらキャリア形成と出産・育児を両立できる環境が不十分ですので、子作りが先送りになってしまうのだと思います。
赤ちゃんを産んでも保育園に入れないとか、公共の場で赤ちゃんが泣くと冷ややかに見られベビーカーを邪魔そうにされる、仕事に復帰しても仕事と育児の両立に苦労する、責任ある仕事を任せられずそれならば育児を優先しようと仕事をセーブするなど、今の日本の社会は子どもや子どもを持つ母親にとって決して優しくはありません。そういう現状を女性たちは知っているので、出産の優先順位が下がってしまう方もいると思います。
非正規雇用で働く方が増えて収入が安定しないので、養育費、教育費のことが不安になり、積極的に子どもを持つ気持ちになれないというカップルも多いと思います。”

“妊娠しやすい体を作るために、生活習慣はどんなことに気を付ければよいでしょうか?

まず睡眠時間ですね。お仕事をされていると毎日4~5時間という方もいらっしゃると思いますが、6時間は取ってもらったほうがいいと思います。
あとはストレスをためないこと。だからといって、ストレスになるから仕事をやめるというのはお勧めしません。仕事をやめて不妊治療に専念することが、逆にもっと強いストレスになることもあるからです。お勤め先がブラック企業ということなら話は別ですが、そうでなければ、ストレスをストレスと感じすぎない鈍感力を身につけ、趣味や運動などで気分転換しながらうまく付き合っていけるといいですね。
血流が子宮・卵巣に酸素や栄養を運びますので運動もお勧めします。ジョギングやスポーツジムは続かない方も多いと思いますので、もっと気軽にできるウォーキングやラジオ体操、ストレッチなどでも良いと思います。血流に関連して体を冷やさないことも大切です。これから冬になりますが、大動脈が近くを走る腰にカイロを貼ると効率よく全身を温めることができます。コーヒーが好きな方もいると思いますが、あまり飲みすぎると体が冷えるので、1日に2~3杯くらいまでにしましょう。
喫煙は男女とも生殖機能に悪影響を与えることがわかっています。受動喫煙の影響も少なくないので、ぜひご夫婦で禁煙していただきたいと思います。”



“外来では、子づくりを先延ばしにしていたけれど、年齢も高くなってきてそろそろと思ったらなかなか妊娠せず、不妊専門クリニックに来られる方が多い印象です。
いずれにしても、妊娠には適齢期がありますので、そのための啓蒙や働く女性の社会保障がもっと充実してほしいと常日頃感じています。”


■妊娠しやすい体を作るための生活習慣とは?



ワークスタイルを変えて不妊治療に取り組む


次に、不妊治療のために正社員からパートへと働き方を変えた女性の体験記があります。

“ユイさんは忙しいご主人に気を遣い、負担を最小限にしてあげたいという思いから、タイミングをとりたい日をできる限り絞り込みました。そして、絶対はずしたくない日は言い方を考えながら協力を求めました。

「基本的には協力してくれましたが、やはり日によっては『突然言われても困る』と返されることも。そうすると仕事もパートにして生活も変えているのに、今月もダメだったと落ち込み、傷ついている。どうして私ばかりがこんな目に? と、悲しくなったり腹立たしくなったりしていました」”

“ユイさんはこれまで誰にも言えず、心にためていた気持ちすべてを義姉に話しました。

「その時、気づいたんです。やはり私は夫の子どもが産みたいんだ、体外受精を実は望んでいるのだと」

その直後、以前勤めていた職場から声がかかりました。

「治療をやめるなら正社員になりたかった。ただ、体外受精をすると決心できていたので、不妊治療があるから正社員では働けないと伝えました。そうしたらパートでいい、治療優先でいいからと言ってくれたんです」

9月に体外受精して10月からその職場へ。気持ちも環境も180度、変わりました。

「移植も1回目はダメでした。もちろん、落ち込んだし悲しかったけど、体外受精まで自分が挑戦できたことがうれしかった。何より支えてくれている人たちに感謝の気持ちでいっぱいでした」

そして、移植2回目で12月に妊娠が判明。それでも最初はなかなか信じられなかったといいます。

実感がこみ上げてきたのは、安定期に入り職場の同僚たちに妊娠を伝えた時でした。

「みんなすごく喜んでくれて。そのことを夫に伝えたら心底彼もうれしそうで。ようやく本当に赤ちゃんを産むんだと思えるようになりました」”



“「おそらく何も苦労せずに子どもを授かっていたら、子育てで絶対に挫折していたと思う。また、治療を通して夫とも何でも話せる関係になれました。そう考えると不妊治療は私たち夫婦、特に私が親になるために必要な時間だったのだと思います」”


■若いし、「いつか産める」と過信していたーー 。



妊娠判明と同時に長期休暇を取得し、安静に


これまではハードワークで頑張ってきた女性も、時にはお腹の赤ちゃんを守るために慎重になったほうがいいケースもあるようです。

“Mさんが社会人になってすぐ、慣れないハードワークのせいか生理不順が始まりました。まだ20代前半、生理がないほうがむしろラクだとしばらくは放っておいたそうですが、母親のすすめもあり近所の婦人科を訪れ、治療を始めました。ホルモンバランスを整える薬を飲み、それをつい忘れてやめてを繰り返すという20代を過ごしながら、なかなか生理不順は治る気配を見せてくれません。やがて、現在のご主人と30歳の時に結婚。すぐにでも子どもが欲しかったというMさんは、生理不順の治療で長く通院している婦人科の主治医と相談し、タイミング法から試すことに。”

“きっとここで何か変わる!その前向きな気持ちのMさんに神様は最高のご褒美をくれました。なんと1度目の体外受精で妊娠したのです。(中略)最初の妊娠で流産した悲しい経験が、Mさんをより慎重にさせました。そして、この命、絶対守るという思いがMさんを強くしたのです。信頼のおける女性の上司にまず相談し、妊娠初期をしっかり過ごすために3週間の休暇を取得。妊娠を継続する薬を服用しながら安静に過ごすために必要な休暇でした。

「ちょこちょこ休んで業務を中断させるより一気に休んでしまうほうが勤務先にも迷惑がかからない。もう気を遣っている場合じゃないと開き直って、しっかり休んで過ごしました」”



“諦めなくてよかった…、そう言って少し膨らんだお腹を愛おしそうに抱くMさん。現在、育児休業延長中で、今年の秋出産予定だそう。出産は2人目というのもあり、もう健診の期間が永遠のように感じることもないと笑うMさん。すでにママとしての余裕も経験も十分です。”


■体は元気なのに不妊治療が心を蝕んでいくーー 。



職場や周囲の理解が不妊治療の力に


不妊治療は長時間かかる通院も、治療自体も心身の負担が大きいものです。それを乗り越えるためには、職場の理解が大きな力となるようです。

“採卵後、二度初期胚で移植するも妊娠せず。3カ月後に胚盤胞移植も行いましたが、いい結果にはなりませんでした。その2カ月後に行った二段階胚移植によって2個卵を戻すことができ、やっと妊娠することができました。
「私のAMH値が少し低いくらいで主人も問題なかったですし、当初は採卵できていたこともあって、体外受精をすればすぐ妊娠できるものだと思っていました」
妊娠するまでの期間、普段通りに過ごしていいと言われていたYさんは仕事も通常通りで、自転車で重い荷物を積んで走り回ったりしていたそう。またご夫婦ともに温泉巡りが趣味だったこともあり、夜中に出発するなどご夫婦にとってはいつも通りの日常を送られていたのだとか。 「なかなか妊娠できないのは、こういった行動や生活がいけなかったのだろうと考えて、残業を控えたり、移植時は会社を休むなど、できるだけ体に負担をかけないように心がけるようにしました」
そういった努力もあり妊娠したのですが、残念なことに流産となりました。胎嚢まで確認できていたため、とてもショックだったそう。流産の結果を聞いた時、看護師長に涙が枯れるまで側に居てもらったことで、気持ちを落ち着けることができ、仕事に戻ることができたのだとか。”

“「主人が自営業で、わりと時間の融通が利くこともあって通院も一緒でしたし、食事などの家事も手伝ってくれたりして、本当に感謝しています」とYさん。
また、正社員で働くYさんにとって職場の理解も欠かせなかったよう。治療のことは職場の女性全員と男性は上司にのみ報告。上司には不妊治療の大変さを説明して、採卵と移植日はシフトを調整してもらったり、出社前に注射に通ったり、女性陣には治療の悩みを相談したりして、治療と仕事を両立することができました。
Yさん夫婦のご両親はお孫さんの誕生をとても喜ばれているので、毎日動画や写真を送り、様子を見せているそう。1歳の誕生日に向け、準備が楽しくてたまらない様子なのだとか。
現在Yさんは、育休中。第二子出産に向け、育休中に治療を進めたいと考え、産後8カ月で不妊治療を再開したばかりです。”



“妊娠するために“できることはトライしてみよう”という気持ちで鍼治療を行ったり、葉酸や亜鉛、ビタミン類などのサプリメントを摂取するほか、近くの神社へのお詣りも欠かさなかったそうです。「もう心がけの問題だと思って、自分たちのことだけでなく、親戚や友人など、皆さんが“幸せになりますように”と祈っていました」とご主人。”


■転院後、移植4回で妊娠するも流産…。つらい経験を経て出産。



いかがでしたか? 周囲の協力を得ながら、ストレスを抱え込まず治療に取り組めたらベストですね。


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